ヤンバルの自然シリーズ ノグチゲラの里から地球の未来へ 第一部 ノグチゲラの里からの手紙 第二部 ノグチゲラ保護条例への道 |
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ノグチゲラの親子(2009年5月・ヤンバルの森にて撮影)
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ノグチゲラはキツツキのなかま。ウラジロエノキに営巣している。
(2009年5月・ヤンバルの森にて)
巣穴から顔をつきだし、エサを待つノグチゲラの雛。
赤い帽子が特徴だ。
ノグチゲラの親子。ノグチゲラは非常に警戒心のつよい鳥だ。
森に夢をふきこむ人・中村保さんの世界
中村保さんとの出会いは、10年ほど前でした。1992年9月に保さんが自費出版した『びんびん』という小冊子は、私にとって衝撃的なものでした。全43項目から成るこの小冊子が、沖縄の山原でひそかに出版されたことも、私は今でも誇りに思っています。沖縄に来て23年、私が出会った本のなかで最も心に残ったものの1つです。川のせせらぎの響きを表すこの「びんびん」ということばに支えられて、私はこの『ノグチゲラの里から地球の未来へ』という短編映像を完成させたと言っても過言ではありません。
保さんの<遊び>は、実にふところが広く豊かです。その<遊び>の根もとにあるのは、「美しいものを美しいと感じとる体感」であることを保さんから学びました。ひとりで、森を、川を、浜を歩き、時に立ちどまって、「美しいもの」を体いっぱいにあびるその一連を、保さんは<遊び>と名づけています。この短編映像のどこかに、保さんのいう<遊び>が出ていることを私は願っています。
保さんは、50年先を夢みて、いま、ノグチゲラの保護活動に取りくんでいます。東村の教育委員会がそれをバックアップしていることに、私は大きな夢を感じます。地元の人と行政が、世界にこの山原にしかいない絶滅危惧種ノグチゲラの保護活動に立ちあがったことを、自分自身の喜びと感じるからです。
2010年3月9日
じんぶん企画 輿石 正
じんぶん企画 輿石 正